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萩原彦太郎社中


はぎわら会は、新宿区西落合に四代続く’江戸里神楽相模流’を継承する萩原彦太郎に師事し、神社祭礼などでの里神楽(さとかぐら)を上演しています。

また、里神楽以外に、江戸祭囃子(えどまつりばやし)や寿獅子(ことぶきじし)なども伝承し、各行事やイベントなど幅広い場で親しまれています。

伝統芸能を後世に残すべく同好の志と共に「はぎわら会」が結成され、里神楽向上・発展のために研鑽努力を重ねながら演技、演奏活動を行っています。

萩原家の神楽は、弘化三年(1846)相州愛甲郡(神奈川県愛甲郡)に生まれた
萩原門次(はぎわらもんじ/1846-1929)により始まりました。
門次は、相模の神楽師田村舞太夫(たむらぶだゆう)に師事し、神楽や芝居の手ほどきを受け、若いころより芸達者だったと伝えられています。

舞台では、装束を付けたままトンボを切り「やまがら門次」と評されるほど身が
軽かったようです。その後、門次は東京へ出て、杉並区高井戸の斉藤家、新座市野火止の石山家などをわたり歩きました。
そして、中野区江原町に居を構えて独立し、周辺地域で活躍しながら今日の萩原家神楽の基盤を築き上げました。

ちなみに、当時は斉藤嘉門(さいとうかもん)・石山左門(いしやまさもん)・萩原門次の三人は、それぞれの名前に’門’の字が付くことから「三門」と並び称されたと言われています。

門次には、弥門と彦太郎という二人の息子がいました。二人は門次から、奉仕する神社を与えられました。
現在、板橋区の萩原正義社中と新宿西落合の萩原彦太郎社中「はぎわら会」がその芸を継承し、神社に神楽を奉納し続けています。
はぎわら会は1991年(平成3年)に新宿区より無形民俗文化財の指定を受けました。


 


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